アジアフォーカス 福岡国際映画祭で上映のタイ映画、クラッシック・スタイル・ホラー「見えざる者」

アジアフォーカス 福岡国際映画祭で上映のタイ映画
クラッシック・スタイル・ホラー「見えざる者」


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 「アジアフォーカス 福岡国際映画祭 2017」で上映されるクラッシック・スタイル・ホラー「見えざる者(アンシーアブル)」(The Unseeable)<2006年>です。新しい作品ではありませんが、映像美とタイ映画らしからぬストーリー構成が見事です。そして、時代にマッチしているシラパン・ワタナチンダー(ヌン)も見ものです。なんでこの作品がラインナップに加わったのでしょうね?ある意味、今回のタイ特集の中では一番のおすすめです。

 ホラー作品。時は1930年代。身重の女性ヌアンチャン(シラパン・ワタナチンダー)は、仕事へ行くといって自分の元を去って行ったまま帰って来ない夫を捜し歩いていた。そして、ある屋敷へとやって来たが、夫はいなかった。そこには、謎の夫人ランチュアン(スポーンティップ・チュアンラック)が下働きらと共に住んでいた。ヌアンチャンはその屋敷に受け入れられるが、不気味な出来事が次々に・・・というストーリー。
 ファイブ・スター・プロダクション作品。コメディー的要素が入っていない、純粋なクラッシック風のホラー。ストーリー構成はなかなかおもしろい。そして、この作品の魅力は何よりも映像のノスタルジックさだ。ちょっとセピア色かかった映像は、ホラーの雰囲気も兼ね備えている。物語の舞台となった大きな古い屋敷(セットかロケかは不明)も、雰囲気があっていい。主演のシラパン・ワタナチンダーやスポーンティップ・チュアンラック、タッサワン・セーニーウォンらの登場人物も、当時の古風なスタイルが似合っている。
 作品は冒頭からラストまで、一貫してホラー・ムードを押し通している。この作品は、ホラー以外の何物でもないと主張しているかのようだ。通常のホラーは、何でもない普通の部分と怖さを感じさせるホラー部分を混ぜて物語を展開させる。しかし、ここまで切れ目なくホラー性を出す作品は珍しい。ただ、この作品も、霊の姿自体は怖くない。ごく一部を除いて普通の人間の姿なので。だが、映像のムードだけで怖さを演出しているからすごい。
 主人公の背後から撮影するというカメラ・アングルが多いが、これも怖さを出している一因だ。あとは、人間の背後を霊がさっとよぎるとか、後方の建物の中に霊の姿が見えるとかいつものパターンになっている。ちなみに、作中に「ピー・ポープ」という名前は出てこないが、ピー・ポープという霊(お化け)を扱った作品でもある。
 観客によっては、女主人の素性が説明された時、もしやと気付くかもしれない。しかし、そんなことは、この作品にとって小さなサプライズだ。ストーリーは、ラスト近くまでそれほど大きくは動かない。しかし、最後には三重四重の急展開が観客に押し寄せる。観ている方は圧倒されてしまい、あれよあれよという間にラストへ。作品の冒頭でヌアンチャンが屋敷まで乗ってきたさサムローの車夫に「少しここで待っていてください」と告げ屋敷内へと入って行く。そして、二度と出てくることはなかったので、あの車夫はどうなってしまったのか気にはなっていたが、それが話のラストへとつながっているのが見事だ。あの車夫を待たせたことには、意味があったのだ。
 主演のシラパン・ワタナチンダーがとてもいい。美人ではない?のだが、エキセントリックな顔付きでかわいらしい。そして、作品の雰囲気である懐古的なムードにぴったりだ。古臭いヘア・スタイルも似合っている。彼女は、「シークレット・サンデー(Secret Sunday)」<2010年>で金髪のショート・ヘアーというショッキングの姿で出ていた人である。日本の映画祭で上映された「ディアー・ダーカンダー(親友/ディアー・ダカンダ/Dear Dakanda)」<2005年>の主演女優だ。ランチュアン役の女優スポーンティップ・チュアンラックは、映画出演は本作一本のみ(2014年9月現在)。女中頭のような役を演じていたタッサワン・セーニーウォンは、数多くの出演作がある。映画に限って言うと、本作が10年振りの出演作となった。
 興行収入はUS$527,537なので、可もなく不可もなくといったところ。タイのエンターテイメント・サイトSiam Zoneのユーザー評価では、8.52点(満点は10点。投票数33。2014年6月現在)となっている。日本の映画祭では、「アジアフォーカス 福岡国際映画祭 2017」で上映。
 ウィシット・サーサナティアン監督は、日本で公開された「カメリア(Camellia)」<2010年/韓国、日本、タイ>の中の「アイアン・プッシー(Iron Pussy)」、「シチズン・ドッグ(Citizen Dog)」<2004年>、「怪盗ブラック・タイガー(Tears of The Black Tiger)」<2000年>、日本でDVD化された「レッド・イーグル(Red Eagle)」<2010年>や「サワッディー・バンコク(Sawasdee Bangkok)」<2009年>の中の「サイトシーイング(Sightseeing)」などを手がけている。「見えざる者」という邦題は、2014年のアテネ・フランセ文化センターによる四方田犬彦氏による連続講義「怪奇映画天国アジア」第5回「タイ人が本当に怖いと思うのは、どのような映画か」で上映時に付けられたもの。原題は「霊と不倫する」という意味か?

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◆アジアフォーカス 福岡国際映画祭 2017

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やっと探し当てた自分の家であったが、過去の秘密が明らかに/「テイク・ミー・ホーム」

テイク・ミー・ホーム/Take Me Home


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 ホラー作品。テ―ン(マーリオー・マオラー)は、交通事故に遭い過去の記憶を失っていた。だが、なんとしても自分の過去を探し当てようと努力する。ある日、そんな彼の目の前にFAXが送られてきた。そして、彼はついに自分の育った家をつきとめ、そこを訪ねると家人たちに迎えられる。そして、彼は徐々に自分の過去を取り戻していくのだが、そこには隠された約束があった・・・というストーリー。
 M Pictures作品。タイの作品にしては、ホラー的な雰囲気は出ている。しかし、霊がそれほど怖いわけではない。物語的には、やや物足りなさを感じてしまう。エンド・タイトルのバックに流れる歌「スット・チャイ(สุดใจ)」がいい。
 主演に人気者のマーリオー・マオラーを起用したが、興行収入は14.08百万バーツに終わった。
 マーリオー・マオラーは、日本で劇場公開された「愛しのゴースト (ピー・マーク/ピー・マーク プラカノーン/Pee Mak Phra Kanong)」<2013年>、「ミウの歌(ラブ・オブ・サイアム/サイアム・スクエア/The Love of Siam)」<2007年>、日本の映画祭で上映された「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門(アウトレイジ/The Outrage)」<2011年>、「ア・クレージー・リトル・シング・コールド・ラブ (ファースト・ラブ/A Crazy Little Thing Called Love/First Love)」<2010年>や日本のAV女優・西野翔も出演した「チャンダラー(Jan Dara)」シリーズ<2012~13年>などに出演している。タイを代表する人気男優で、周辺のアジア各国でも人気がある。
 ドゥアンチャイ・ヒランシーは、スパンナホン賞の助演女優賞にノミネートされた。この人は、家政婦役をやった人であろうか?
 コーンキアト・コームシリ監督には、日本でDVD化された「裁断分裂キラー スライス(スライス/Slice)」<2009年>、「最強のムエタイ・ファイター (ムアイタイ・チャイヤー/Muay Thai Chaiya)」<2007年>や「ギャングスター(Gangster)」<2012年>、「ワーイ・ナム・カーム・タレー・ダーオ(Wai Nam Karm Talay Dao)」<2012年>、「パラサイト(Parasite)」<2012年>、「ルット・シー・ルット(Lud See Lud)」<2011年>、「アート・オブ・ザ・デビル 2(Art of the Devil 2)」<2005年>などの作品がある。

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少年たちは、小遣い稼ぎのために死者の口からコインを盗むが/「ゴースト・マネー」

ゴースト・マネー/Ghost Money


GhostMoneyPoster1.jpg


 ホラー作品。死体の口にお金(コイン)を入れておくと、来世でそのお金を使うことができるという言い伝えがある。あろうことか、少年三人は、小遣い稼ぎのために次々に死体からコインを盗み出していった。やがて、ある霊が蘇り、復讐を開始する…というストーリー。
 ファイブ・スター・プロダクション作品。古い作品なので、特撮は大したことなく脚本もそれなりなのだが、意外に全体的にまとまっていて最後までしっかりと観ることができる。
 最後は、僧侶が来て・・・というストーリーは「メー・ナーク・プラカノーン」でもそうなのだが、タイでは定番の終わり方である。
 チャナ・クラープラユーン監督には、映画「ユア(Yua)」<1987年>、「クワー・チャ・ルー・ディアング・サー(Kwa Ja Ru Dieng Sa)」<1987年>、TVドラマ「アヤー・ラック(Aya Rak)」<2000年>、「サーム・バイ・マイ・タオ(Sarm Bai Mai Thao)」<1995年>などの作品がある。

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深夜の大学で行われた30年後の試験「ミッドナイト・ユニバーシティー(マハーライ・ティアン・クーン)」

ミッドナイト・ユニバーシティー(マハーライ・ティアン・クーン)
/Midnight University(Mahalai Tiang Kuen)


MahalaiTiangKuenPoster2.jpg


 ホラー・コメディー。英語で落第の成績を取ってしまったスター(ラーシー・バレーンシエカー)が、深夜の補修授業を受けることになった。その授業が行われる校舎は、深夜0時を過ぎると幽霊が出るという…ストーリー。
 絶不調のM39社作品。興行収入は、9.25百万バーツと低い数字であった。数年前まで、ヒット作を連発していたM39社の姿はもうなくなってしまった。そして、内容はというと、興業の数字に見合ったものとなっている。脚本がさえないし、作品の根本となるストーリーも影が薄い。それに、長過ぎるシーンがいくつかありスピード感がない。その長いシーンも、おもしろければ問題ないのだが…。また、コメディー部分も笑えるわけではない。よかったのは、霊のメイクがタイ映画にしては怖かったこと。だが、本作は、コメディーにもなっていなければホラーにもなっていないという感じだ。
 主演女優のラーシー・バレーンシエカーは、映画初出演。英語の先生役のボリブーン・チャンルアンは、日本で公開された「チョコレート・ガール バッド・アス!!(This Girl Is Bad-Ass)」<2011年>、日本の映画祭で上映された「サラネアおせっかい(サーラネー おせっかい/Saranair Osekai)」<2012年>や日本でDVD化された「コメディ学園(ハサート/Ha-Zard)」<2011年>などに出演している。
 二枚目俳優のトニー・ラークケーンは一体どこに出演していたのか?と思ったら、オタク(โอตาคุ)役がそうであった。あんな変装していたら、分からなくて当然だ。彼は、日本の映画祭で上映された「スナップ(Snap)」<2015年>の主演男優である。原題は、「深夜0時の大学」という意味。

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喜劇俳優陣が多数出演の学校ホラー「ホーンテッド・スクール」

ホーンテッド・スクール/Haunted School


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 ホラー作品。学校内での怪談話。サハモンコン・フィルム作品。ホラーなのかコメディーなのか、どっちつかずという感じの作品に仕上がっている。ホラーといってもそれほど怖くなく、コメディー的に見てもそれほど笑いを誘うわけではない。本作で最も怖かったのは霊ではなく、坊主頭が異様に光っていた図書館担当の教師コーム・チュアンチューンであった。
 また、多数のコメディアン&コメディエンヌ俳優が次から次へと登場してくるのはいいのだが、「本作はコメディーではなくホラーだろ?」と思ってしまう。だが、これらの喜劇俳優たちの演技は悪くない。演出と脚本の力のなさが原因だ。物語を進行させていく子供たち(スパタット・オーパット、スチャート・チャンケーオ、プンナダー・ウォートビアン)も悪くなかったが、いかんせん作品の内容が…。プンナダー・ウォートビアンは、小さい頃「アヌバーン・デック・コーン(Anuban Dek Khong)」<2009年>に出演した経験がある。
 興行収入は、5.70百万バーツと低い数字にに終わった。これは、内容的に仕方ないであろう。マナットナン・ポンスワン監督は、女性。本作が、初監督作品。原題は、「学校の霊」という意味。

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ソンクラーンの時、高速道路でその事故は起こった/「ゴースト・イズ・オール・アラウンド(11-12-13)」

ゴースト・イズ・オール・アラウンド(11-12-13)/Ghost is All Around(11-12-13)


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 コメディー・ホラー作品。ソンクラーン(水かけ祭り)時の高速道路での事故から派生した、三つの物語のオムニバス。「11」は、ター(ศุกลวัฒน์ คณารศ)はガールフレンドのソム(ダランチャラット・スキーウィリヤ)に妊娠したとうそをつかれ彼女を捨てようとするが、彼女はそれなら自殺するぞと迫り…。[12]は、男性仲良し四人組の中のモット(メーク・メーカワタナー)は彼女に告白しようとバスに乗り、交通事故に遭い死んでしまう。しかし、三人の前に姿を現し…。[13]ケート(ラミター・マハープルックポン)とチェーン(ธนัชพันธ์ บูรณาชีวาวิไล)の仲良し二人組は、ソンクラーンのチェンマイへと旅行に出かける。怪しげなホテルに宿泊したのだが、そんなケートに一本の電話が…。
 M-Thirtynine社配給。「11」は、コメディー的要素のない純粋なホラー。怖さは、タイ・ホラーとしては合格点。ただ、ラストは見事な腰砕け。最後にサプライズがあるのだが、その種明かしの仕方が下手過ぎてサプライズになっていない。これではダメだ。交通事故シーンのCGは、リアリティーさにかけている。TV並みのクオリティーだ。映画なら、もう少しちゃんと作って欲しい。
 恋人役のダランチャラット・スキーウィリヤは、今作が映画初出演。なかなかホラー向きの顔をしていて適役だった。
 「12」は、コメディーホラー作品。この作品も途中まではまあまあなのだが、ラストがズッコケた。やはり最後にサプライズがあるのだが、えっ? これで終わりなの? という感じになっている。ラストが甘過ぎ。自分が僧侶になって霊を追い払おうとする試みは、ありそうでなかった新鮮なアイデアだ。
 「13」もコメディー・ホラーだ。この作品は前二作とは違い、最後にサプライズがあるわけではない。徐々に種明かしをしていくという方式だ。三作の中では、一番まとまっている気がする。だが、最後に完全な種明かしがあるのだが、だから何なのよという感じになっている。作品の上映時間が短いのである程度は仕方ないが、物語が起承転結の起承転で終わってしまっている感じなのだ。ラミター・マハープルックポンは、名前をยิปโซอ ริย์กันตาに変えたのか? 彼女のまくしたてるようなセリフの言い方は、なかなかすごい。
 興行収入は16.27百万バーツと、あまり振るわなかった。これでかつてのヒット・メーカーであるM-Thirtynine社は、7本連続でヒット作を生み出せなかったことになる。
 サラーウット・ウィチアンサーン監督には、「ラブ・フェイス・ミラクル(Love Faith Miracle)」の中の「ラスト・ライト」<2011年>、「ゴースト・ゲーム(Ghost Game)」<2006年>などの作品がある。

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日本でDVDが発売されたとんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第4回)/「Mortal Reflection 呪怨 -呪われた鏡-」

日本でDVDが発売されたとんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第4回)
「Mortal Reflection 呪怨 -呪われた鏡-」


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 (株)GPミュージアムソフト(現:(株)オールイン エンタテイメント)という会社が、タイの劇場未公開ホラー作品を2006年に4本発売しています。その作品が、いろいろな意味でとんでもない作品なので4回に渡りご紹介します。今回が、その最終回となります。
 何がそんなにとんでもない作品なのかというと、
1.作品を観るのに、かなりの勇気が要る内容。
2.大ヒット作又は話題作らしいのだが、タイ人に聞いても分からない。
3.「タイ人気No.1アイドル」「タイの大人気女優」「タイの人気No.1モデル」らが主演しているのだが、それらの人を多くのタイ人が知らない。
4.画質が感動もの。
などなどです。


女の呪いが、悪夢を呼ぶ・・・。
10万本以上のセールスを記録し、アジア各国で大反響を呼んだ話題作が、遂に日本上陸!


 ホラー作品。ナルディー(エーンニー・ブルーク)は、アンティーク・ショップで大きな鏡を見つけ購入する。そしてある日、彼女は帰宅途中の夜道で二人の男性にレイプされてしまう。ところが、その二人の男性が次々に惨殺体で発見され、警察が調査に乗り出すと…というストーリー。
 おそらくDVD用の作品。日本ではGPミュージアムソフト(現:株式会社オールイン エンタテインメント)が販売している。販売会社によると、信じがたいが「女の呪いが、悪夢を呼ぶ・・・。10万本以上のセールスを記録し、アジア各国で大反響を呼んだ話題作が、遂に日本上陸!」というキャッチ・コピーとなっている。
 この会社は、同時期にタイの作品を本作も含め4作品リリースしている。それぞれの作品のキャッチ・コピーは、「Amazon Ghost 密林のアマゾネス(Amazon Ghost)」<2006年>が「夜が更ける、悪魔が来る…。伝説の都を求めて旅にでた一行に襲い来る熱帯の恐怖! タイ人気No.1アイドル、Nicky Teerakol主演作品!タイで大ヒットを記録した作品が遂に日本初登場!」、「The Implanted スクール・オブ・ゾンビ(The Implanted)」<2006年>が「平穏な学校に忍び寄る恐るべき呪い!タイの大人気女優Candy Everies衝撃のデビュー作品。」、「Blind Moon ~女子校生吸血鬼伝説~(Blind Moon)」<2006年>が「月夜の晩に始まる惨劇!!乙女たちの禁断の愛が、悲劇の始まりだった…。タイ人気No.1モデル Jintana Aromyen主演。タイの新鋭クリエイターが集結した大ヒット作が日本初上陸!!」となっている。これらのコピーは、おそらく事実ではない客寄せコピーだ。何万本売れたかどうかは確認できないが、10万本というのはかなりすごい数字だ。また、「タイ人気No.1アイドル」「大人気女優」「タイ人気No.1モデル」「大ヒット作」などの言葉は、事実を数百倍していると思われる。これが、この会社の宣伝ポリシーなのであろう。
 作品の中身だが、タイのDVD用C級ホラーとしてはこんなものであろう。ストーリーは大したことなし。恐くない。霊のメーキャップは、遊園地のお化け屋敷レベル。最後の結末も、ただ○○を壊しただけで終わり。うそでしょう?これで作品が終わったの?という感じだ。エロティックさも出そうとはしているが、全く出ていない。裸はなく、太ももを露わにする程度だ。主演女優のエンニー・ブルークはかなりグラマーそうだが、裸はおろか胸の谷間も見せてはいない。だが、この人がある程度演技できているおかげで、作品はそれなりの出来となっている。彼女は、無名の人ではないようだ。この作品を観て、勘弁してくれ~えという感じを受ける人は非常に多いに違いない。原題は「霊の鏡」、英題は「死の反射」。



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この作品を観て、北海道のニセコへ行きたいと思う人はいないだろうな/「ブッパー・アーリカート(ブッパーありがとう)」

ブッパー・アーリカート(ブッパーありがとう)/Buppaarigat(Haunting in Japan)


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 コメディー・ホラー。北海道のニセコにある雪に囲まれたロッジ「オスカー・ロッジ」。ここへ、ネック(チャーリー・トライラット)、チェック(チャルームポン・ティカマポーンティラウォン)らが訪れる。そこで待ち受けていたのは、美少女ブッパー(スパットサラー・タナチャート)と・・・というストーリー。
 「ブッパー・ラートリー」シリーズの17年振り第五作目。サハモンコン・フィルム配給。日本の北海道のニセコで撮影された作品。期待の作品だったのだが、時系列がよく分からない上、人物関係もいまひとつ不明だ。そして、ストーリーもよく分からない。
 タイ映画が好きな(男性の)裸やトイレ・ネタも出てくる。わざわざニセコまで来て、男優を裸にしなくてもいいのにと思う。さぞ、寒かったであろうに。作品の冒頭近くに激しいセックス・シーンが出てきて驚いたが、女性が服を着ていて再びびっくり。
 そもそも、この作品をニセコで撮った意味がないような内容だ。まあ、雪が必要だったのかもしれないが。作品のほとんどの部分は、ロッジ内で展開している。まるで、低予算映画風のストーリー展開だ。ニセコの観光地巡りのシーンもない。残念ながら、この作品を観て、北海道のニセコへ行きたいと思うタイ人はいないであろう。まあ、まれに見るすごい内容の作品だ。一体、何を描きたかったのであろうか? 興行収入は、13.37百万バーツとあまり良くなかった。
 ブッパー・シリーズのレギュラー・メンバーである元祖ブッパー役であったチューマーン・ブンヤサックが、霊界の女性?役で出演している。また、おかしな警察官役を務めたアディレーク・ワッタリラーは、そのまま警察官として出演している。
 主演男優のチャーリー・トライラットは、日本で劇場公開された「フェーンチャン ぼくの恋人(マイ・ガール/Fan Chan/My Girl)」<2003年>や日本でDVD化された「コメディ学園(ハサート/Ha-Zard)」<2011年>の主演男優。また、チャルームポン・ティカマポーンティラウォンは、「フェーンチャン ぼくの恋人」で太ったいじめっ子役を演じた男優。
 ユッタルート・シッパパーク監督には、日本でもDVD化されている「609(ロクマルキュウ/Buppha Ratree/Rahtree: Flower of the Night)」<2003年>、「キラータトゥー(Kiiler Tatoo)」<2001年>や「チェン・カーン・ストーリー (トゥッケー・ラック・ペーン・マーク/Chiang Khan Story)」<2014年>、「ウォンチョーンピット(Wogchonpit/Heaven and Hell)」<2012年>の中の「第三話/ナロック・チャン 8」、「バンコク・カン・フー(Bangkok Kung Fu)」<2011年>、「フライデー・キラー(Friday Killer)」<2011年>、「サタデー・キラー(Saturday Killer)」<2010年>、「サーム・ヤーン(Sarm Yan)」<2010年>、「ラートリー・リベンジ(Rahtree Revenge)」<2009年>、「ラートリー・リボーン(Rahtree Reborn)」<2009年>、「ラスト・モーメント(The Last Moment)」<2008年>、「イーティム ターイ・ネー(E-Tim Tai Nae)」<2008年>、「テンズ・エンジェル(Tengs Angel)」<2008年>、「ゴースト・ステーション(Ghost Station)」<2007年>、「ゴースト・オブ・バレンタイン(Ghost of Valentine)」<2006年>、「ラートリー・リターンズ(Rahtree Returns)」<2005年>、「パタヤー・マニアック(Pattaya Maniac/Sai Lor Fah)」<2004年>などの作品がある。この監督は、作品によって出来不出来の差が激しい。

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日本でDVDが発売された とんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第3回)/「The Implanted スクール・オブ・ゾンビ」

日本でDVDが発売された とんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第3回)
「The Implanted スクール・オブ・ゾンビ」


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 (株)GPミュージアムソフト(現:(株)オールイン エンタテイメント)という会社が、タイの劇場未公開ホラー作品を2006年に4本発売しています。その作品が、いろいろな意味でとんでもない作品なので4回に分けてご紹介します。
 何がそんなにとんでもない作品なのかというと、
1.作品を観るのに、かなりの勇気が要る内容。
2.大ヒット作又は話題作らしいのだが、タイ人に聞いても分からない。
3.「タイ人気No.1アイドル」「タイの大人気女優」「タイの人気No.1モデル」らが主演しているのだが、それらの人を多くのタイ人が知らない。
4.画質が感動もの。
などなどです。


この地が欲しいなら、くれてやる!
タイの大人気女優Candy Everies衝撃のデビュー作品。
「15万枚以上のセールスを記録した超話題作が日本初上陸!!」


 タイトルから察して学校でゾンビが暴れまくる作品かと思いきや、確かに舞台は(小)学校だがゾンビは出てこない全然怖くないホラー。タイトルと内容は全く関係なし。おそらく、輸入会社が何とかこの作品を売ろうと思いタイトルを付けたのだろう。原題は「人食い菩提樹の霊」という感じか?英題はよくわからないが、「implant」とは「植え付ける、注入する」という意味。
 本作のキャッチ・コピーは、「平穏な学校に忍び寄る恐るべき呪い!タイの大人気女優Candy Everies衝撃のデビュー作品。」だ。だが、キャンディ・エヴェリーは、本作がデビュー作ではない。タイでは(DVD等が?)15万枚超の売り上げを記録した超話題作とのうたい文句だが内容は中学生が作った映画程度の出来で、とても商業ベースに乗せることのできる内容ではない。本当に15万枚も売れたのか?映像の色も30~40年前の作品のような色をしている。すごいできのまれにみる問題作。人気女優のキャンディ・エヴェリーのデビュー作とか。



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日本でDVDが発売されたとんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第2回)/「Blind Moon~女子校生吸血鬼伝説~」

日本でDVDが発売されたとんでもない劇場未公開X級タイ・ホラー(第2回)
「Blind Moon~女子校生吸血鬼伝説~」


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(株)GPミュージアムソフト(現:(株)オールイン エンタテイメント)という会社が、タイの劇場未公開ホラー作品を2006年に4本発売しています。その作品が、いろいろな意味でとんでもない作品なので4回に分けてご紹介します。
 何がそんなにとんでもない作品なのかというと、
1.作品を観るのに、かなりの勇気が要る内容。
2.大ヒット作又は話題作らしいのだが、タイ人に聞いても分からない。
3.「タイ人気No.1アイドル」「タイの大人気女優」「タイの人気No.1モデル」らが主演しているのだが、それらの人を多くのタイ人が知らない。
4.画質が感動もの。
などなどです。


月夜の晩 始まる惨劇!!
タイ人気No.1モデル Jintana Aromyen主演。
「タイの新鋭クリエイターが集結した大ヒット作が日本初上陸!!」


 本国では、劇場未公開作品だと思われる。バンパイアが主役のレズ・エロテイック・ホラーといったところだろうか。作風は悪くないのだが、ストーリーが完全に破たんしてしまっている。なぜ普通の銃でバンパイアが死んでしまうのか?これって、この手の映画のルール違反でしょう。日本ではGPミュージアムソフトが、タイ映画シリーズの一つとしてDVDを発売した。
 主演のチンタナ・アーロムイェン(Jintana Aromyen)は、タイでは人気モデルだそうだ(これはビデオ販売会社の解説だが、インターネットで検索してもチンタナ・アロンイェンはあまり検索には引っかかってこないのでそれほど人気があるとは思えないのだが)。下唇が厚いが、なかなか魅力的だ。女性の裸(胸)にぼかしがかかるところが、お国柄でおおもしろい。女学生がルーズソックスを履いていたが、タイでもはやったのだろうか?原題は「下弦の月」。



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asianet

Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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