ゲイの吸血鬼ものラブ・ミステリー/「レッド・ワイン・イン・ザ・ダーク・ナイト」

レッド・ワイン・イン・ザ・ダーク・ナイト/Red wine in the dark Night


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 ゲイものラブ・スリラー作品。ゲイであるワイ(Wine)(Pongsatorn Sripinta)は、ティー(Nontapat Intarasuan)のことが好きでお互いに愛し合っていると思っていた。しかし、ティーは友達との関係もあり、ワイに「自分はゲイではなく、ワイのことを愛してもいない」と告げる。そんな時、いたずらで、ワイはティーに廃墟のビルに呼び出される。彼がそこで見つけたのは、瀕死の状態の見ず知らずの男ナイ(Steven Furer)であった。彼は記憶をなくしており、なぜか血を欲しがった。ワイはナイを見捨てられずに面倒を見るようになるが、やがてワイは彼のために…というストーリー。
 「18歳超視聴可」の年齢制限が付いている。これは性的シーンだけではなく、暴力シーンの関係もあるかもしれない。タンワーリン・スカピシット監督の作品なので、ただのゲイ作品ではないと思っていた。その通りで、なんと吸血鬼という題材をうまく使ってきた。ストーリーに突っ込みどころは多いのだが(たとえば、ナイはこの年になるまでにどうやって育てられてきたのか?)、企画としてはおもしろい。だが、脚本としては少し物足りなさを感じてしまう。ゲイの人が見れば性的シーンがあるのでもっと楽しめるのかもしけないが、ゲイに興味ががない人にとってはもう少しストーリーを練って欲しかったと感じてしまう。興行収入は2.11百万バーツだった。
 タンワーリン・スカピシット監督には、日本の映画祭で上映された「すご〜い快感(フィン・スゴイ/Fin Sugoi)」<2014年>、「愛なんていらない (イット・ゲッツ・ベター/It Gets Better)」<2012年>や「ロードー・カオ・チョン・ピー(Ror Door Khao Chon Pee)」<2015年>、「ター カオ ラオ ピー(スリーサム/Tha Khao Rao Phi/Threesome)」<2014年>、「タイ・ロム・ユッティタム(Tai Rom Yuttitham)」<2014年>の中の「コン・ディー」、「ハック・ナ サーラカーム(Hug Na Sarakham)」<2011年>、「ターイ・ホーン(Tai Hong)」<2010年>の中の「ソップ・ナイ・テーン・ナム」、「イン・ザ・ネーム・オブ・シン(In the Name of Sin)」<2006年>などの作品がある。原題は、「あの夜」という意味。

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老女と話をしていた少女が行方不明に、彼女はどこへ?/「ザ・エイトス・デイ」

ザ・エイトス・デイ/The 8th Day


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 スリラー作品。幼い少女ノーンプレー(チェーンニット・オープラスート)が行方不明となり、大騒ぎが起こる。青年医師のヌム(タナウェート・シリワットタヌクン)は、昼間、その少女が近くに住む老女パーチュプ(ワーサナー・チャラコーン)と話しているのを見ていたのだ。彼は警察には話さなかったがそのことが気になり、老女の家を双眼鏡でのぞき続け…というストーリー。
 冒頭の部分では、この作品がホラーなのかスリラーなのか判断がつかない。ホラー・タッチのスリラーというのが正解であろう。ストーリーに関しては少々意味不明な部分があるが、おもしろい映像感覚の作品に仕上がっている。老女(正確には、それほど年を取っていないかもしれないが)役のワーサナー・チャラコーンの不気味さ、気持ち悪さが、この作品を引き立てている。彼女の姿を見ているだけでも、震え上がってしまう。
 様々な媒体に紹介されている作品の解説を読むと、ヌムは少女が監禁されている様子を観察していたように書かれているが作中では、幼女の姿は双眼鏡の中には映っていない。ちょっと、ストーリーの判然としない部分だ。また、あんな簡素な家なのだから、囚われの身となった少女が助けを求めたり泣いたりすれば、すぐに外部にばれはずなのだが…。
 本作は、パート・カラーのモノクロ作品になっている。変わっているのは、カラー部分が現代でモノクロ部分が過去ではなく、カラーが過去でモノクロが現代であることだ。多くの作品とは、逆の使い方をしているのがおもしろい。
 タナウェート・シリワットタヌクンは映画初出演。チェーンニット・オープラスートは、演技そのものが初めてとのこと。
 興行収入は、US$10,258。チャトチャイ・ヨートサレーニー監督はCM畑の人で、映画はこれが初めて。

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結婚式場で次々に起こる怪現象と事件?の行方は/O.T. ピー オーバータイム

O.T. ピー オーバータイム/O.T. Phi Overtime


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 ホラー作品?町から離れたホテル?で、友人の結婚式の披露宴を行うことになった。しかし、そのホテル内で次々に不思議な現象が…というストーリー。
 ファイブ・スター・プロダクション作品。冒頭のシーンは、「スリー・エー・エム(ティー・サーム/3 A.M.)」<2012年>の中の「オーバータイム(O.T. /Overtime)」のものであろう。だれもいなくなったオフィースの中に、巨大なマグロのような魚が泳ぐ?姿はとても不気味であった。このシーンは、「スリー・エー・エム」にはあったであろうか?
 本作は、ホラーなのかドラマなのかコメディーなのか?ストーリー的にはホラー風のたちの悪い悪ふざけのオンパレードなのだが、笑えるようなコメディーではない。そして、霊も出て来たが、あれは本物だったのであろうか?本物でないとすると、ホラーではないことになる。ということは、スリラーなのか?
 とにかく、本作は悪ふざけの連続なのだ。物語は、6転7転8転9転、いや、それ以上だ。そのため、観客は「またかよ。どうせ、また・・・」と思ってしまうに違いない。いくら何でも、やり過ぎなのではないであろうか?ここまで悪ふざけが続くとラストはどうまとめるのであろうと思ったら、普通に終わってしまった。と思ったら、まだ続きがあり、そして最後はちょっと意味不明。
 どうでもいいことではあるが、ストーリー設定で不思議な点がある。披露宴には、たくさんの客が招待されていた。にもかかわらず、その披露宴のシーン以外では、ホテル内で大騒ぎが起きているのに中心人物の男女以外はだれも出て来ない(霊?は出て来るが)。これは、ちょっと不自然な気がする。
 。チャークリット・イェームナームは、日本でDVD化された「元カノ~憑き纏う女~(マイ・エクス/My Ex)」<2009年>、「Deadman デッドマン(Opa Patika)」<2007年>などに出演している。
 アナンダー・エバリンハムは、日本で公開された「心霊写真(Shutter)」<2004年>、日本の映画祭で上映された「コンクリートの雲 (コンクリート・クラウズ/Concrete Clouds)」<2014年>、「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門(アウトレイジ/The Outrage)」<2011年>、「ランカスカ海戦 パイレーツ・ウォー(Queens of Langkasuka)」<2008年>や日本でDVD化された「レッド・イーグル(Red Eagle)」<2010年>、「メモリー(Memory)」<2008年>、「ミー・マイセルフ 私の彼の秘密(Me...Myself)」<2007年>などに主演し、「元カノ Death (フェーン・マイ/Fan Mai/My Ex 2 Haunted Lover)」にも少し出演している。
 チャークリット・イェームナームは、日本でDVD化された「元カノ~憑き纏う女~(マイ・エクス)」<2009年>、「Deadman デッドマン(Opa Patika)」<2007年>などに出演している。レー・メークドーナンは、日本でDVD化された「Deadman デッドマン」などに出演している。
 イサラー・ナディー監督には、日本で公開された迷作「ゴースト・フライト407便(407 Dark Flight)」<2012年>や「3 AM パート 2 (ティー・サーム クーン・サーム 3D/3 AM Part 2)」<2014年>の中の「コンテック」、「スリー・エー・エム」の中の「オーバータイム」、「アート・オブ・ザ・デビル 2(Art of the Devil 2)」<2005年/※共同監督>などの作品がある。

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女性監督が描いた、歌手ニコールが主演の女性ミステリー/「ワン・ナイト・ハズバンド」

ワン・ナイト・ハズバンド/One Night Husband


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 ミステリー作品。結婚式を挙げたその夜、夫の携帯に電話がかかってくる。妻シパーン(ニコール・テーリオー)が出ると、女性のすすり泣きが聞こえ切れてしまう。その電話の後、夫は家を出て行きそのまま行方不明となってしまった。シパーンは夫を探すために警察へ届け出を出し、夫の兄チャートチャイ(ポンパット・ワチャラバンチョン)にも協力を求める。やがて、自分の知らなかった夫の一面が分かってくる。兄の家へ通う内に、兄の内気な?妻ブッサバー(シリヤーコン・プックカウェート)と心を通わせるようになるが、彼女は夫から…というストーリー。
 GMM Picture作品。女性監督による、本格的ミステリー。現代のタイ社会における女性の愛と献身を描いたそうだ。脚本もピムパカー・トーウィラ監督が、共同で担当している。冒頭の嵐の中の新婚夫婦のベッド・シーンはとてもミステリアスな雰囲気で、この先の波乱のストーリー展開を予想させてくれる。全編、撮影も演出もトーンが抑えられており、そのあたりは女性ならではの感性が感じられる。中盤はストーリー展開がゆっくりしており、ミステリー・ファンにとっては少々手持ち無沙汰かもしれない。しかし、そこに社会における女性の立場的要素が入って来るのだが、それがこの作品の大きな特徴でもあり魅力ともなっている。
 ラストの兄の家の離れでのシーンは、なかなか迫力があり見ごたえがあった。ストーリー的にもあっと言わせてくれる。また、ここで、強い女性シパーンと弱い女性ブッサバーが入れ替わってしまうのもおもしろい。
 主演のニコール・テーリオーは有名な歌手で、この作品が映画初出演。おそらく、公開当時は主演のニコール・テーリオーに注目が集まったであろうが、準主演の義理の兄嫁を演じたシリヤーコン・プックカウェートの妖しさがこの作品を支えている。彼女は、日本の映画祭で上映された「アイアン・プッシーの大冒険 (アドベンチャー・オブ・アイアン・プッシー/The Adventure of Iron Pussy)」<2003年>には一瞬しか登場してこないが、日本で公開された「わすれな歌(Transistor Love Story)」<2002年>では主演を務めている。この人は人気のある人なのだが、映画出演はたったの四本しかない(2013年現在)。実業家としても知られている。
 夫の兄役であるポンパット・ワチラバンチョンは、日本で劇場公開された「チョコレート・ファイター(Chocolate)」<2008年>、「風の前奏曲(The Overture)」<2005年>、「沈黙の聖戦(Belly of the Beast)」<2004年/アメリカ、他>、「バトル 7(7 Pra Chan Ban)」<2002年/※共同監督も務める>や日本の映画祭で上映された「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門 (アウトレイジ/The Outrage)」<2011年>、日本でDVD化された「Deadman デッドマン(Opa Patika)」<2007年>、「タイガーブレード(The Tiger Blade)」<2005年>、「アフロサッカー(Sagai United)」<2004年>など多くの作品に出演している。また、日本でDVD化されている「ミー・マイセルフ 私の彼の秘密(Me...Myself)」<2007年>の監督でもある。
 ピムパカー・トーウィラ監督はプロデュースも行っており、日本の映画祭で上映された「稲の歌(ソングズ・オブ・ライス/The Songs of Rice/Pleng Khong Kao)」<2014年>、「アグラリアン・ユートピア(Agrarian Utopia)」<2009年>ではプロデューサーを務めている。
 第53回ベルリン国際映画祭で、世界初公開されている。日本では、第13回アジアフォーカス・福岡国際映画祭で上映された。英題の「One Night Husband」からは違う内容を想像してしまうが、タイ映画としてはちょっと珍しい本格的ミステリー作品だ。原題は「影のない夜」という意味。

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ストーリーのアイデアは秀逸/「タイムリセット 運命からの逃走(運命からの逃走)」

タイムリセット 運命からの逃走(運命からの逃走)/Who is Running?


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 「福岡市総合図書館映像ホール シネラ」で10月に上映される作品です。

 これが「レイン(Bangkok Dangerous)」<2000年>のオキサイド・パン監督のデビュー作だ。日本公開用の予告編ではSFファンタジーとあったが、SFではないでしょう。仏教の輪廻転生と因果応報を題材にした内容。アイデアはおもしろいのだが、ひとつひとつのエピソードの結末と作品自体のラストをもう少し練らないといけない。決してつまらない作品ではないが、残念だ。1997年度のBest Thai Film Awardsの各賞を受賞している。



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歌手ニコールが主演の本格的ミステリー /「ワン・ナイト・ハズバンド」

ワン・ナイト・ハズバンド/One Night Husband


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 ミステリー作品。結婚式を挙げた夜、Sipang(ニコール・テーリオー)の夫は、携帯に電話がかかってきた後にそのまま行方不明となってしまう。Sipangは夫を探すために警察へ届け出を出し、夫の兄Chatchai(Pongpat Wachirabunjong)にも協力を求める。兄の家へ通う内に、いろいろな疑問がわいてくる。そして、兄の内気な妻(シリヤーコン・プックカウェート)と心を通わせるようになるが…というストーリー。
 GMM Picture作品。主演のニコール・テーリオーは有名な歌手で、この作品が映画初出演。現代のタイ社会における女性の愛と献身(Love and devotion as woman living in contemporary Thai society.)を描いたそうだ。おそらく、公開当時は主演のニコール・テーリオーに注目が集まったであろうが、準主演の義理の兄嫁を演じたシリヤーコン・プックカウェートの妖しさがこの作品を支えている。彼女は、日本の映画祭で上映された「アイアン・プッシーの大冒険 (アドベンチャー・オブ・アイアン・プッシー/The Adventure of Iron Pussy)」<2003年>には一瞬しか登場してこないが、日本で公開された「わすれな歌(Transistor Love Story)」<2002年>では主演であった。この人はそれなりに人気のある人なのだが、映画出演はたったの四本しかない(2013年現在)。実業家としても知られている。
 映像の雰囲気はミステリーぽく力があるが、やはり、ちょっと脚本力不足のような気がする。最後に種明かしというかある結末を迎えるのだが、そこに至るまでのストーリー構成がいまひとつな感じだ。だが、最後の部分はなかなか迫力があり、そして、この最後にやっとこの作品が描きたかった事が判明する。
 第53回ベルリン国際映画祭で、世界初公開されている。ピムパカー・トーウィアは、女性監督。英題の「One Night Husband」からは違う内容を想像してしまうが、タイ映画としてはちょっと珍しい本格的ミステリー作品だ。原題は「影のない夜」という意味。

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招き入れられた屋敷で待ち受けていたものは?そして、櫃の中身は?/ボックス

ボックス/The Box


 DVD用スリラー作品。ある日、女性(Chadaporn Ratanakorn)の夢の中に母が出現し、幼い頃から自宅にあった櫃(大きな箱)を探すように告げられる。その櫃は、彼女が中古店に売り払ってしまったものだ。櫃を取り戻しに中古店へ行くと、ちょうど売れてしまったところであった。その櫃の買主(ニルット・シリチャンヤ)をタクシーに乗って追跡すると、大きな屋敷へとたどり着くが…というストーリー。
 ホラー風に作られているしホラー的要素もあるのだが、確かに基本的にはスリラーだ(だが、霊らしきものは登場する)。しかも、普通のタイ・ホラーよりもはるかに怖い。この怖さは、「コレクター(The Collector)」<1965年/アメリカ/ウィリアム・ワイラー監督>の怖さを思い出す。
 残念なのは脚本の細部の描き方が荒っぽく、ストーリー展開上おかしな部分がたくさん出てくることだ。しかも、最後のクライマックスがそうなっているので、なんともったいないことか。DVD用なので低予算なのが分かってしまうのは仕方ないが、脚本はきっちりと描いて欲しい。
 ベテラン男優のニルット・シリチャンヤーは、日本で公開された「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(The Hangover Part Ⅱ)」<2011年/アメリカ>、「マッハ!弐(Ong-Bak 2)」<2008年>やDVD化された「Deadman デッドマン(Opa Patika)」<2007年>、「ソードキング(The King Maker)」<2005年>、「マハウット!(Mahaut)」<2003年>などに出演している。また、日本映画「ルパン三世(Lupin the Third)」<2014年>にも出演している。
 チャラット・シーワンナー監督には、「アフタースクール(After School)」<2010年>などの作品がある。原題は、「霊に取りつかれた櫃 櫃の部屋」という意味。

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13の試練、奇妙奇天烈な死のゲーム/「レベル・サーティーン」

レベル・サーティーン/13 Beloved


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 スリラー作品。サラリーマンの青年プーチット(クリサダー・スコソーン)は、仕事がうまくいかない上に借金にも苦しんでいた。そんなある日、成績不振を理由に会社を首になるが、プーチットの携帯電話が突然鳴り、電話の主は「13のゲームをクリアしたら大金(1億バーツ)を振り込むが、ゲームをやるか?」とたずねる。そして、プーチットは迷った末にゲームに参加するが…というストーリー。
 同監督のショート・ムービー「12 ビギン(12 Begin)」<2006年>の続編にあたる作品。冒頭の横断歩道のシーンは、完全に前作からの続きだ。だが、前作を観ていなくても全く問題はない。むしろ、今作を観てから前作を観た方が、前作に関しては内容を理解しやすくなる。この作品は残酷グロ・スリラーで、一部にこ高評価する人がいる一方、「なんだこの作品は。勘弁してくれ」という人もいる。理由は作品を観れば分かる。本作を観る人は、かなり覚悟して観た方がいい。勇気が要るに違いない。
 脚本を担当しているエーカシット・タイラット(Eakasit Thairatana)による漫画 「The 13th Quizshow」が、原作とのこと。ストーリーのコンセプトは非常におもしろい。そして13のゲームの内容もハード(ある意味魅力的)で、観客を引き付ける力がある。最後には、サプライズも用意されている。だが、内容があまりにも残酷でグロさもある。子供に直接危害は加えないが泣かせるし、かなりの暴力行為も行う。この辺が許せない人にとっては、本作はかなりの低評価であろう。そして、なによりもウ○チのシーンである。あれはそれほど本物には見えないのが幸いだが、このシーンを見るに堪えない人も多いはず。まあ、タイ映画史上に残る迷シーンともいえるかもしれないが。ちなみに、ウ○チはドリアンとシロップ、ピーナッツを混ぜて作ったとのこと。
 残念なのは、一つ一つのエピソードの細部の脚本があまり説得力がないことだ。冒頭の横断歩道のシーンでは、普通あのタイミングで赤信号は渡らない。ウ○チのシーンでは、遠くにいる同僚のトーン(アチタ・シックカマナー)からはあれが何だったかわからないはずである。また、病院の廊下で看護婦とすれ違うが、彼女はすぐ逃げたのでブーチットが何号室に入ったのかは分からないはずなどなど。
 主演のクリサダー・スコソーンとその同僚の女性役であるアチタ・シックカマナーがよかった。特に、アチタ・シックカマナーはコメディー作品で多く登場してくる人だが、今作では全くコメディー的要素のないシリアスな役を好演していた。また、あまり美人でない(失礼)点ももいい。刑事役のサランユー・ウォンクラチャーンは、前作から引き続きの出演。
 興行収入はUS$266,218。タイのエンターテイメント・サイトSiam Zoneのユーザー評価では、8.23点(満点は10点。投票数78。2013年9月現在)であった。しかし、よくこの作品を日本で劇場公開したものだ。
 チューキアット・サックウィーラクン監督には、日本で公開された「ミウの歌(ラブ・オブ・サイアム/サイアム・スクエア/The Love of Siam)」<2007年>、日本でDVD化された「ピサジ 悪霊の棲む家(Pisaj)」<2004年>や「クリアン・フィクションズ(Grean Fictions)」<2013年>、「ホーム(Home)」<2012年>、「ルット・シー・ルット(Lud See Lud)」<2011年>、「サワッディー・バンコク(Sawasdee Bangkok)」<2009年>の中の「シスターズ(Sisters)」、「12 ビギン」などの作品がある。また、「ホーム」と「ミウの歌」の二本で、スパンナホン賞の作品賞・監督賞を受賞している。英題は「愛しき13」、原題は「13の恐ろしいゲーム」という意味。



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「奇妙奇天烈な死のゲーム」の前段/「12 ビギン」

12 ビギン/12 Begin


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 スリラー作品。少年テー(アレクサンダー・サイモン・ランデル)はコンピューターで作業をしていると、もう何年も前に死んだはずの同級生だったキーからチャットで連絡が入ってきた。テーは、「本当にお前なのか?そうなら、君に会いたい。どこにいるのか?」と問う。彼からの返事は、「13にいる。もうすぐ会えるさ」であった。テーの友人がキーのIPアドレスが学校のPCであることを突き止め、夜にテーと共に学校へ乗り込むが…というストーリー。
 サハモンコン・フィルムの作品。約30分ほどのショート・フィルム。この作品は劇場公開していないかもしれない。日本で公開された「レベル・サーティーン(13 Beloved)」<2006年>の前段にあたる作品だが、本作を先に観てしまうと意味がよく分からないかもしれない。「レベル・サーティーン」のような気色悪さはないが、特にラストは異様なムードを醸し出している。本作単独では?な気がするが、「レベル・サーティーン」と一緒に観るとより理解できる。
 キーの母親役のペンパック・シリクンは短い出演時間ではあったが、なかなか存在感があった。彼女は、日本の映画祭で上映された「愛なんていらない (イット・ゲッツ・ベター/It Gets Better)」<2012年>や日本で公開されたアメリカ映画「ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(The Hangover Part Ⅱ)」<2012年>などに出演している。
 チューキアット・サックウィーラクン監督には、日本でDVD化された「レベル・サーティーン」、「ピサジ 悪霊の棲む家(Pisaj)」<2004年>や「クリアン・フィクションズ(Grean Fictions)」<2013年>、「ルット・シー・ルット(Lud See Lud)」<2011年>、「サワッディー・バンコク(Sawasdee Bangkok)」<2009年>の中の「シスターズ(Sisters)」などの作品がある。また、「ホーム(Home)」<2012年>では、スパンナホン賞作品賞・監督賞を受賞している。

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白蛇に守られた女優ラダーの愛の行方は?/「ザ・パッション パイソン」

ザ・パッション パイソン/The Passion Python


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 VCD用作品。タイではよく使われる蛇を題材とした「ミア・グー(เมียงู)」を扱ったスリラー。小さい頃から白蛇と親しんできた女性Lada(ネート・ケーサリン)。彼女は蛇に守られていた。成人し女優となったLadaにはボーイ・フレンドができるが、彼は彼女を裏切ってしまう。そして・・・というストーリー。
 ライト・ビヨンド社の作品。アダルト界の人気女優ネート・ケーサリンを主演に起用しているが、男女が愛し合うシーンがないわけではないもののセクシー度は98%ない。そして、何よりも脚本がひどい。これではストーリーになっていないというか、映画になっていない。いくらなんでももう少しちゃんと物語を作らないと。ラストも、「えっ、これで終わり?」という感じになっている。
 英題の「Python(パイソン)」とは、ギリシャ神話に登場する大蛇のこと。原題は「蛇妻」。

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 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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