戦場にかける橋 / The Bridge on The River Kwai

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 第二次世界大戦中に本当あった泰緬鉄道の建設をモチーフにした作品。実話の映画化のように思っている人もいるかもしれないが、実際に橋の建設自体はあったがエピソードは創作である。1942年、日本軍はタイとビルマ(現ミャンマー)を結ぶ全長415kmに及ぶ鉄道の建設に着手した。この建設のために、イギリス、オーストラリア、オランダなどの大量の連合軍捕虜が動員された(この他、捕虜よりも多くのタイ、ビルマ、マレーなどからの労働者も動員されたが、映画ではこのことには全く触れられていない)。現場は険しい山岳地帯ということに加え劣悪な衛生状態や栄養状態のため建設は過酷を極め、想像を絶する数の犠牲者を出す悲劇を招いた。
 作品はちょっと不思議なストーリーで、皮肉な言い方をすれば、アレック・ギネスに代表されるイギリス人、早川雪洲に代表される日本人、ウィリアム・ホールデンに代表されるアメリカ人気質を描いたとも言えなくはない。
 映画の舞台となった橋と同名の橋はミャンマーと国境を接するタイのカンチャナブリー県に現存するが、この橋は架け直されたもので、当時の橋はこの橋より少し南方にあった。この橋の架かる川の名は、「クワイ川」ではなく「クウェー川」と発音する。作品中で使用されている「クワイ川マーチ」というとても印象的な口笛の曲の原曲は「ボギー大佐(Colonel Bogey)」で、この「ボギー」とはゴルフのボギーの語源となった人物であるとか。ロケは、タイではなくスリランカで行われた。
 で、肝心の作品の出来はどうかというと、1957年にカラーでこれだけの作品を作ったのは大したもの。見終わった後に少々虚しさが残るのは、戦争映画の常だからであろうか。作品は、アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚色賞、主演男優賞(アレック・ギネス)、撮影賞、作曲賞、編集賞を受賞した。早川雪洲は、助演男優賞にノミネートされたが受賞は逸した。監督は、「アラビアのロレンス」<1988年>などを手がけたデビッド・リーン。原作は「猿の惑星」<1968年>などのピエール・プール。


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バンコク・デンジャラス / Bangkok Dangerous

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 オキサイド・パン&ダニー・パン監督によるタイ映画「レイン(Bangkok Dangerous)」<2000年>を、同監督がハリウッドでリメイクしたもの。舞台はバンコクで、ロケはタイで行われた。設定が少し変わっており、耳が聞こえないのは主人公のスナイパーの方ではなく、薬局の娘の方になっている。内容は悪くないのだが、ロマンス部分があっさりし過ぎのような気がする。最後の落ちも印象的ではあるが、もうひとひねり欲しい。耳の聞こえない女性の役をやった女優(チャーリー・ヤン)は表情がとてもかわいらしかったのでタイ人かと思ったが、香港人だ。


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バリスティック / Ballistic Ecks VS. Sever

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 タイ人の監督であるカオス(ウィット・カオサイヤナン)が、ハリウッドに渡ってメガホンをとった大アクションもの。予備知識がなければ、これがタイ人監督によるものだとは思いもしないようなハリウッド的ド派手な内容のアクション映画だ。カオスは、当時弱冠29歳だったというからすごい。
 元FBIのエージェント(アントニオ・バンデラス)と悪事に手を染める国防省組織の実力者、それに謎の女性(ルーシー・リュー)が三つ巴となってストーリーが展開する。秘密の殺人兵器なども登場しストーリーに工夫が凝らされているが、この作品はとにかくアクションに尽きる。カーチェイスに、銃弾の嵐、惜しみない火薬にクンフーと、観客を存分に楽しませてくれる。
 それとひと癖もふた癖もあるアントニオ・バンデラスと台湾系のルーシー・リュー(「チャーリーズ・エンジェル(Charlie's Angels)」<2000年>、「キル・ビル Vol.1(Kill Bill: Vol.1)」<2003年>)という普通ではとても考え付かないような組み合わせも驚かされる。とにかく、気楽に楽しめる作品となっている。タイトルの「バリスティック」とは「弾道」という意味。


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デッド・アウェイ / The Extra Legal

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 警察の特殊部隊を扱ったアクションもの。ストーリー展開上は中盤で観客をあっと言わせてくれたのだが、特撮がハリウッド作品に比べて劣るのは仕方ないとしてもなにせ演出と脚本がよくない。場面と場面のつながりも分かりにくい。作品の締めくくりも少々無理がある。
 「東京国際ファンタスティック映画祭'99」参加作品。監督は日本でもDVD化された「バトル7(Heaven's Seven)」<2002年/共同監督>、「タキアン(Takien)」<2003年>、「ロケットマン!(Dynamite Warrior)」<2006年>を撮ったチャルーム・ウォンピム。


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サラシン橋心中(悲恋の橋) / Bridge of Love

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 ソンテオ(乗り合いバス)の運転手と女子大生という、身分不相応の二人の恋の物語。1980年代のタイを代表する清純派女優チンタラー・スッカパット主演で、実話を映画化したロマンスもの。舞台はプーケットで、プーケット島と半島側のパンガー県を結ぶ実在するサラシン橋でクライマックスを迎える。監督は劇場専属の看板(ポスター)画家をやっていたことから「ポースター」を名乗っているという、ピアック・ポースター。彼は、18歳の時に日本の大映東京撮影所に留学経験を持つ。
 物語が最高潮に達した真剣な場面で、コミカルな(家族が二人を追いかける)シーンが挿入されているのはいかにもタイらしい。べたな韓流ドラマが受ける時代の今、この作品が公開されていたら話題になったかもしれない。タイ映画の傑作のひとつです。1990年、東京の国際交流基金アセアン文化センターにおける「タイ映画祭」で上映された。


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少年義勇兵 / Boys Will Be Boys, Boys Will Be Men

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 第二次世界大戦開戦直前から開戦日までを、タイ南部の町チュムポンの少年義勇兵たちの姿を史実に基づいて描いた作品。ジャンル的には青春ものということになるだろうか。敵が日本なので、見ていると少々複雑な心境になる。作品は淡々と描かれているので、ちょっと物足りない気もする。それに戦争映画ではないが、最後の戦闘シーンはあまりいただけない。ただ、知られざる太平洋戦争の一面を描いた作品であることは確かだ。タイの映画賞では受賞はしなかったが、9部門でノミネートされた。

[時代背景] 太平洋戦争開戦の日、12月8日の早朝、日本軍はハワイのパールハーバー攻撃と呼応して、シンガポール攻略を目指す山下泰文が総司令官を務める陸路部隊がタイ領内のシンゴラ、パタニー、チュムポン、プラチュアプキリカーン、バンドン、他一ヵ所に上陸した。イギリスの力が及んでいないタイから陸路を使い、マレーシアを南下しシンガポールに進軍する計画であった。上陸後数時間後にタイ政府が日本軍の領土内移動を認めたため、形の上では日本とタイは戦争状態とはならなかった。
 映画中では、チュムポンの戦闘で日本軍の死者200人、タイ軍の死者10人で少年義勇兵の死傷者は0となっている。ちょっと不思議な数字であったので調べたのだが、他の資料を見つけることができなかった。作品中に描かれたような内容なら、タイ側にももっと被害が出ていてもおかしくないのだが。なにせ、日本軍は戦争することを前提に訓練された正規軍だ。また、作品を見る限り、日本軍は重火器を所持していない。これって?


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バーン・ピー・ポープ 4 / Baan Phee Porb 4

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 「バーン・ピー・ポープ」シリーズの第4作目。出だしでは、ピー・ポープが本気で人間を襲っていて本格的ホラーに衣替えかと思いきや、以後はいつもの追っかけっことなった。だが、時々本当に人間が殺されたりして、ちょっとだけ前3作とはテイストが違っている。このシリーズは水上自転車などの新兵器が登場してくるのだが、今回はロケット・エンジン付きのスケートボード。一瞬しか出てこないし、ただロケット・エンジンが付いているというだけなのでおもしろくはなかったのだが。


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七人のマッハ!!!!!!! / Born to Fight

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 日本でも人気のある「マッハ!!!!!!!!!! / Mach」<2003年>でアクション指導をしたとして有名な、パンナー・リットクライの監督した肉体派アクション作品。リットクライは、1986年に同じ原題の「Gerd Ma Lui(เกิดมาลุย)」という作品では自ら主演している。
 ストーリーは体操、サッカー、テコンドーなどのスポーツ選手が国境地帯へ慰問に行った時に武装集団に襲われ・・・というストーリー。話的には、体操やサッカーなどの選手がそれぞれの競技の技で相手を倒していくというかなり無理があるもの。それに、武装集団は核兵器まで持っているという設定なので、余計不思議な内容になっている。また、村人がみんなの目の前で処刑されるシーンがかなりあり、この残酷さは子供向けではない。あと、「七人のマッハ!!!!!!!」という邦題はどこからきているのだろうか?慰問に行った選手たちの人数が7人なのか?活躍した人はもっといたけどね。
 とにかく、ストーリー的にはどうしようもない内容だが、車から落ちたりする命がけのアクションだけは(他のアクションは…)すごい。特に、平行して走行中の二台の大型トラックの間に落ちるシーンは見ていてドキッとする。


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スクリーン / The Screen

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 映画フィルムを題材にしたホラー。コメディー的要素のない本格的ホラーだ。ストーリーは、数人の男女が映画フィルムを発見したことで霊に取りつかれ…というもの。古い映画館が出てきたりして、なんとなく「カミング・スーン(Comming Soon)」<2008年>を思い起こさせる。
 映像の雰囲気的には十分怖く仕上がっているのだが、ストーリーがよく分からない。あの霊たちは一体だれなのか?あの映画フィルムは何なのか??そして、作品のラストが意味するものは???男女の恋愛問題が入ったりもしているし。ストーリーが理解できればもっと楽しめたと思うのだが。
 監督は「マイ・バレンタイン(My Valentaine)」<2010年>を共同監督したソンサック・モンコントーン。原題は直訳すると「霊、映画を雇う」となる。


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ボアリング・ラブ / Boring Love

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 ペットにはガールフレンドのカイがいる。しかし、ペットは同僚の男性オーイとの間に…というラブストーリーというか友情物語。ゲイの人たちの間で話題になっているようだが、作品中で主人公が「おれはゲイではない」と言っているので・・・。
 ストーリー展開にあまり起伏がないので、見ていてちょっと地味で退屈な(boring)気がしてしまう。コメディーとして作っている(原作がコメディーなのかも)ようだが、ドタバタはしていない。やはり、三人の友情ドラマのような気がする。
 原題は「退屈なペット」と訳すのであろうか?「ペット」とはアヒルという意味で、主人公のニックネーム。英題は「退屈な愛」。原題も英題も「退屈な」ではなく「うっとうしい」と訳すのかも。それとも原題は「冷たくなっておいしくない」か「味気ない」か?


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プロフィール

asianet

Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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