映画版「メナムの残照」のパート2、小堀の息子は・・・ /「サンセット・アット・チャオプラヤー 2 (クーカム 2)」

サンセット・アット・チャオプラヤー 2 (クーカム 2)
/Sunset at Chaophraya 2


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 ドラマ。「メナムの残照(クーカム)」の主人公、アンスマーリン(タンヤー・ソーポン)と小堀の子供ヨウイチ(ポン・タンタサティアン)の世代の物語。二人の息子は大きくなり、タマサート大学の教師となった。おりしも、タイでは大学生らによる反日運動真っ盛りの頃で、1973年10月14日の「血の日曜日」(10.14事件)が起きようとしていた。ヨウイチは、反日運動の先頭に立つ女子学生サラワニー(チョーイ)と相思相愛になり・・・というストーリー。
 有名な小説「メナムの残照」の続編の映画化。このパート2は、2004年にはTVドラマ化もされている。パート1は基本的にラブ・ストーリーであったのだが、この作品はラブ・ストーリーというよりも1973年当時の人間ドラマ的要素の方が強い。本作は、コメディー要素は99%入っていない。
 作品の出だしは、なんと、小堀が死んでしまうバンコーク・ノーイ駅の空襲シーンから始まり(アンスマーリン役であるタンヤー・ソーポンは、小堀との駅での別れのシーンをちゃんと演じている)、ヨウイチの幼少期までをも描いている。その上、「血の日曜日」とつながる学生運動風景もかなりの時間を割いているために、ヨウイチとサラワニーの愛の葛藤やヨウイチの体に半分流れている日本人の血への葛藤といったものが希薄になってしまっている。時間的に、小堀が死ぬシーンとかヨウイチの幼少期を入れてしまったら、その後の内容が薄くなってしまうのは当たり前である。そのために、作品のおもしろさには欠けてしまっている。
 サラワニー役を務めたチョーイは、かわいらしくて笑顔が素敵な人だ。そのために、とても女性闘士には見えない。2004年のTVドラマでサラワニー役を務めた、とてもかわいらしいが気の強い感じのマナットナン・パンルートウォンサクン(ドーナット)とは対照的だ。チョーイは、ちょっと優し過ぎる感じがする。彼女は、女優業だけではなく歌手としても活動している。
 アンスマーリンと小堀の息子の名前である「ヨウイチ」だが、これは本名ではなくチュー・レーン(ニック・ネーム)だということをアンスマーリンのセリフで初めて知った。

 (ネタバレあり)本作は、トムヤンティの書いた原作とはラストが違っているらしい。原作では(2004年のTVドラマでも)、最後はヨウイチは母であるアンスマーリンの最後を看取って物語は終わりとなる。しかし、今回の映画では、学生運動に参加しいるサラワニーが撃たれ、彼女を助けるために駆け付けたヨウイチががやはり撃たれてしまい命を落とすという結末になっている。ヨウイチの最後をアンスマーリンらが看取っている。
 物語のラストとしては、最後にヨウイチが死んでしまう本作の方がショッキングである。ただ、本作のヨウイチが撃たれるシーンの演出はへたくそであった。あれでは感動する人は少ないであろう。また、「血の日曜日」における軍側の発砲の描写もちょっとお粗末だ。この部分はタイにとってはかなりナイーブな部分なので、まともには描けなかったのかもしれないが。

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春のタイ 後編 ソンクランのはしご 4/8 ~水をかけられない女inパタヤ

ウドンタニの田舎暮らしで習慣付いた早寝早起きがまだ残っており、10時前に一人でおきてホテルの朝飯。その後、ネットで株価などを見ていたが、パタヤ1号結局17時過ぎまで寝てました

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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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