イサーンの寒村の学校に教師として赴任してきた青年が見たものは/「トゥー・サー・ウィズ・ラブ」

トゥー・サー・ウィズ・ラブ/To Sir with Love


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 大学を卒業し、イサーン(東北部)の寒村に教師として派遣されてきた青年ピチェート(ピチェート・コーンカーン)。彼はのどかな村での生活を始めるが、やがて地元実力者の違法森林伐採行為が目に留まり…というストーリー。
 サハモンコン・フィルム作品。原作は、カムマーン・コンカイによる小説。1978年の同監督による「田舎の先生(ครูบ้านนอก)」のリメイク作品。ストーリー展開にいまひとつな部分はあるが、なかなかいい作品だ。ただし、ラストの締めは甘い。作品は、イサーン語で展開される。前半から中盤にかけては、学校を中心とした田舎での生活が淡々と描かれている。この部分でのストーリー展開はほとんどない。ただただ素朴な村人たちの生活が描かれているのみだ。
 学校の校舎はたった一つで、壁も完全には備わっていない。学年ごとに教室は分かれておらず、四人の先生が同時に同じ部屋で授業をしている。しかも、校長先生(ペッターイ・ウォンカムラオ)は、生徒を使いマッサージをさせている。また、ある教師は、適当に自習のようなことをさせているといった具合。
 後半になって、急にストーリーが展開し出す。村の実力者の登場である。このあたりからの物語の描き方は、残念ながら物足りない。特に、ショッキングであるはずのラストは、あれでは尻切れトンボ風だ。ちなみに、この作品で最もショッキングだったシーンはラスト・シーンではなく、校長先生が妻に対して怒り、突然けりを入れるシーンである。
 この校長先生を演じたペッターイ・ウォンカムラオがよかった。授業も不真面目で、博打好き。出張すれば、その費用を使って同僚と共に置屋で女遊び。費用明細は、「日本料理を食べて500バーツ」と記していた。このふざけた感じが実によかった。おもしろいところでは、アクション・スターとして有名なパンナー・リットクライが村人役として出演している。しかも、彼のアクション・シーンがたった一回だがあるのだ。華麗なキックを披露していた。カムパーニー・ウォントンカムは、ラオス人の俳優だそうだ。
 歌を歌うシーンが何回かあるが、これらのシーンも楽しくていい。細かい話だが、学校に通う子供たちの制服がボロボロに破けている。貧しさを出そうとしているのであろうが、破け方が不自然でいかにもわざと破きましたという感じだったのはご愛嬌か?冒頭のシーンで、竹馬に乗った少年が登場してくる。タイの山岳民族の間では竹馬があるのだが、タイ(イサーン)にも竹馬という遊びが昔からあったのであろうか?
 当時の公開規模は分からないが、興行収入はUS$107,736と芳しくない。タイのエンターテイメント・サイトSiam Zoneのユーザー評価では、4.81点(満点は10点。投票数36。2014年3月現在)とかなり低いものだ。原題は、「田舎の先生 ノーンヒー・ヤイ村」という意味。

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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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