タイ、フィリピン、マレーシアで起こる小さな物語/「同じ星の下、それぞれの夜」

同じ星の下、それぞれの夜


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 日本映画。ドラマ。三話のオムニバス作品。よしもとクリエイティブ・エージェンシーが配給。「タイ、フィリピン、マレーシアで起こる小さな"奇跡"を描くオムニバス・ムービー」とのこと。沖縄国際映画祭で上映後、各地で劇場公開された。

【チェンライの娘】 ★
 40歳代の売れない役者キンちゃん(川瀬陽太)。彼には妻子があるが、妻は別れようとしている。ある日、タイの魅力を聞き、ギャラを手にタイへと向かった。そこでメイとフォンという二人の街娼と知り合い、よく状況が呑み込めないままフォンの故郷チェンラーイへと向かうはめに…というストーリー。
 ラストがあれで終わり?という感じで、ストーリーが完結していないように思えてしまう。この終わり方では、いかんともしがたいような気がする。細かいことだが、チェンマイからチェンラーイの町?へ行くのに、普通、ピックアップ・トラックはチャーターしない。バスで行くでしょう。それに、トイレに寄るとしたら、普通、ガソリン・スタンドですよね。映画は、フィクションの世界ではあるのですが。良かったのは、川瀬陽太のキャラクターがおもしろかったこと。

【ニュースラウンジ25時】 ★★
 「ニュースラウンジ25時」というTV番組のキャスターをしている堀内(ムーディ勝山)は、三年もの間、マニラ駐在員をしている恋人の杉本充子とほったらかして会っていなかった。そんなある日、充子(阿部真理)から別れ話を切り出され…というストーリー。
 ストーリーの構想は決して悪くないのだが、説得力に欠けてしまっている。いくら映画はフィクションだと言っても、現実味のない内容だとつらいものがある。例えば、堀内が東京=マニラを日帰りで往復を繰り返すというくだりがあるが、フライト時刻の関係で日本での放送をこなして日帰りというのは無理だ。ソウル、台北、香港あたりなら可能なのだが。また、その日帰りを二回程度繰り返しただけで、過労で倒れてしまうというのもあまりにも現実味がない。それと、短編なので苦しいであろうが、最後はすごくあっさりと結末を迎えてしまっている。ちょっともったいない出来の作品だ。

【FUN FAIR】 ★★★
 マレーシアに住む中国系の少女チェチェ(スン・ジェニー)。ある日、彼女の家では父と母が大けんかをして、母が結婚指輪をせずに仕事に出かけたのに気付く。その指輪を届けようと、ヤギのヤンヤンと共に母の勤務先の遊園地へと向かうが、道に迷いヤンヤンは行方不明になってしまう。そんな時、帰国間近の日本人ビジネスマン(山本剛史)と人力車夫(アズマン・ハッサン)に巡り合い…というストーリー。
 三本の作品の中では、この作品が一番おもしろい。まず、少女が連れて行くのが、犬ではなくヤギというのが笑ってしまう。このヤギの演技?がなかなかおもしろい。もしかすると、撮影にはかなり苦労をしているかもしれない。
 そして、少女は、中国語が話せるだけでマレーシア語は話せない(実際にこういうことはあるのであろうか?)。日本人ビジネスマンはひどい片言の英語を話せるだけで、もちろんマレーシア語も中国語も話せない。車夫はマレーシア語しか話せないという、言葉の壁をうまくおもしろさに仕立てているのが秀逸。少しだけ、なぜこのシーンで言葉が分からないのに意志が通じるのという場面はあったが、よしとしたい。
 だが、この作品にも説得力が欠ける要素はある。第一、あんな幼い少女に結婚指輪をはずした意味が分かるはずがない。細かいかもしれないが、車夫があれほど長い時間、ヤギ探しに無料で協力するはずもない。また、日が暮れるまでヤギ探しを続け、少女を母親の元に届けないというのもどうだろうか。
 とはいえ、全体的にはハート・ウォーミングな心温まる作品となっている。車夫を演じたアズマン・ハッサンはマレーシアのベテラン男優とのことだが、味があってよかった。タイトルの「FUN FAIR」とは、移動遊園地のこと。



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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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