15年後、「永遠の愛」の誓いはまだ存在するであろうか?/「アンティル・ナウ」

アンティル・ナウ/Until Now


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 ラブ・ストーリー。トン(アーラク・アモンパシリ/22・33歳時、パーウィット・サップルンロート/18歳時)とケーオ(アティサーパット・ウォンググーンユアン/18、33歳時)は幼馴染で、学校も毎日一緒に通う仲良しであった。成長するに従い、二人はお互いを異性として意識するようになってくる。そして、二人は永遠の愛を誓うのだが、18歳の時ケーオは突然引っ越してしまう。社会人となったトンは日本で働き、久し振りに母国タイへと戻って来た。ケーオと別れてから、15年の月日が流れていた。空港で出迎えたのはガール・フレンドのターン(アパー・パーウィライ)であった。トンとターンは結婚を約すが、トンには気になっていることがあった。そう、15年間会っていないが、永遠の愛を誓ったケーオのことが…というストーリー。
 さわやかな青春ものというか、ラブ・ストーリーに仕上がっている。全体的な出来としては悪くないのだが、どうしてタイ映画はこうも脚本が甘いのであろうか?いくらフィクションだといっても、あまりにも現実離れしていると観客は付いて行かないのだが。
 細かい点はさておくとして、この作品のストーリー上の最大の疑問点は、そんなに愛していたら(しかもお互いが)、なぜ15年間も相手を探さなかったのであろうかということだ。このパターンは、人気作「ア・クレージー・リトル・シング・コールド・ラブ (ファースト・ラブ/A Crazy Little Thing Called Love/First Love)」<2010年>、「バンコク・トラフィック・ラブ・ストーリー(Bangkok Traffic Love Story)」<2009年>等にも相通じものだ。どうしても、観ていてこのことがひっかかってしまう。
 (ちょっとネタバレあり)この作品の最大の見せ場は、ラストの結婚式のシーンであろう。作品を観ていて、えっ、これで終わりなの?と思っていたらこの結婚式のシーンが登場する。最後の最後に、新郎のトンは友人たちに祝福され、新婦の元へと近づいて行く。そして、新婦が振り返ろうとしたところで作品が終わる。そう、つまり、トンが実際に結婚した相手がターンなのかケーオなのかが分からないのだ。観客に、誰と結婚したかを想像させるという終わり方だ。ある意味、観る人によって答えが違ってくるのかもしれない。この終わり方はシャレている。ただ、よ~く考えると・・・。この作品のテーマは、「永遠(ตลอดไป)」の愛なのだから。
 トンを演じたアーラク・アモンパシリはミュージシャンで、日本の映画祭で上映された「セブン・サムシング(Seven Something)」<2012年>、「ベスト・オブ・タイムズ(Best of Times)」<2009年>やDVD化された「裁断分裂キラー スライス(スライス/Slice)」<2009年>などに出演している。同じく若き日のトンを演じたパーウィット・サップルンロートは、日本の映画祭で上映された「愛なんていらない (イット・ゲッツ・ベター/It Gets Better)」<2012年>に出演している。
 ケーオを演じたアティサーパット・ウォンググーンユアンは、これが映画デビュー作らしい。おてんば振りがよかった。ヌンティダー・ソーポン (ヌーナー)と感じが似ている。ターンを演じたアパー・パーウィライもなかなかの美人だ。ターンの父親を演じたプラープパトゥーン・スワンナバーンや久々の映画出演となった女教師役のセームペーンXも、個性的でいい。セームペーンXは、元オセロの中島知子に雰囲気が似ている。
 タイの映画ではスポンサーの商品が大胆に作品の中に登場するというのは日常茶飯事なのだが、本作では商品説明のセリフまである。ここまでやるのはすごい。それは、「オレー(โอเล่)」というお菓子(正確には、「オレー」はブランド名)で、おじさんが「オレー」の意味を子供たちに説明するシーンがある。観ていてちょっと不自然だなと思いエンド・ロールを確認したら、やはりスポンサーであった。興行収入はUS$138,208。

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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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