609号室が近代的になったぞ、シリーズ第三作目/「ラートリー・リボーン」

ラートリー・リボーン/Rahtree Reborn


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 コメディー・ホラーの「ブッパー・ラートリー(ブップパー・ラートリー)」シリーズ第三作目。かつてブッパー(チューマーン・ブンヤサック)が住んでいたオスカー・アパートメント(オートカー・アパートメーン/ออสการ์ อพาร์ทเมนต์)は、前女性オーナーが亡くなりリノベートされていた。ブッパーは復活し609号室に住んでいたが、エークはいなかった。そのアパートに、ホラー漫画を描いているラン(マーリオー・マオラー)という青年が引っ越してくる。彼は子供の頃、ブッパーに会っていた。その頃、オスカー・アパートメントに、霊が出現しだし…というストーリー。
 サハモンコン・フィルム作品。前作から四年の歳月を経て、あのブッパーが蘇った。ストーリーは、第ニ作目の続きといえば続き。だが、作品の雰囲気はがらりと変わり、このシリーズの特徴でもあった「哀愁」はほとんど漂っていない。シリーズ通して出演している有名なコメディアンのソムチャーイ・サックディクンが演じている呪術師くらいまではいいのだが、今作ではやはり有名なコメディアンのコーム・チュアンチューンまでもが出てきてしまっているので、コメディー色がかなり強くなってしまった。しかも、彼は上はスーツで下は色パンツといういでたちで登場してくるのでたまらない。
 コメディー色が強くなった分だけ、つまらなくなってしまった気がする。哀愁も漂っていないので、ただのコメディー・ホラーという感じになってしまっている。おまけに、本シリーズの看板でもあるブッパーの出番が少な過ぎる。本シリーズのメイン・キャラクターというか主人公なのに、これではあまりにも少な過ぎだ。そして、今回はなぜか追う方ではなく追われる方になっている。まあ、続編があるので、作品の終わりが尻切れトンボになっているのは仕方ない。
 ただ、暴力性は健在で、相手が女性であろうが子供であろうが殴る蹴るとものすごい。また、カミソリでめった切りにするシーンもある。それにしても、どうして前作では成仏したはずのブッパーは復活したのでしょう?なぜ、エークはいなくなってしまったのでしょう(この疑問については、監督が「エークの出番は終わったので」と答えている)?
 前作から引き続き出演しているのは、ブッパー役のチューマーン・ブンヤサック、セキュリティー(以前はアパートの従業員)役のストーン・ウェートカマー、呪術師コン役のソムチャーイ・サックディクン、そして同一人物かどうかは分からないがエークの母親くらいだ。新しいキャラクターで一番の中心人物は、少女の霊役のナットサワン・サックシリ。毎回違った内容のメイクで登場してくる。また、冒頭のこっくりさんをやっているシーンでは、アーラク・アモンパシリ、ラッチャウィン・ウォンウィリヤといった有名どころがゲスト出演している。また、「ブンチュー(Boonchoo)」シリーズで有名な、サンティスック・プロムシリの鬼のような形相をした少女の父親役がすごい。普段は穏やかな感じの役が多いと思うのだが、彼の演技は見ものだ。
 とにかく、全てが新しくなってしまっている。アパートのシーンはロケだと思われるが(おそらく、実際にビルがリノベートされている)、あの609号室が近代的な内装になってしまっている。あのぼろアパートが、本シリーズの大きな魅力であったのに。
 さすがに、ブッパー役のチューマーン・ブンヤサックが、大人の色香が漂い学生服が似合わなくなってしまった。おかっぱ頭で学生服は、かなり無理がある。彼女は、第一作目の時は20か21歳。今作では26か27歳だ。
 タイのエンターテイメント・サイトSiam Zoneのユーザー評価では、6.27点(満点は10点。投票数67。2014年8月現在)であった。興行収入は、US$1,039,707とそこそこヒットした。
 原題の「ブップパー・ラートリー」とは、主人公の名前。原題が「3」ではなく「3.1」となっているのは、「3」が長くなり二本に分けて上映することになったので「3.1」と「3.2」になったのだそうだ。シリーズ最終作の「3.2」は、本作と同年に公開されている。

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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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