明日、ついに日本で公開のタイ映画「すれ違いのダイアリーズ」

明日、ついに日本で公開のタイ映画「すれ違いのダイアリーズ」


TeachersDiaryPoster101.jpg

TeachersDiariMovi1.jpg
(C) 2014 GMM Tai Hub Co., Ltd.


 明日、ついに日本で公開のタイ映画「すれ違いのダイアリーズ(先生の日記/ティーチャーズ・ダイアリー/キトゥン・ウィタヤー/Teacher's Diary)」です。公開は、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか。全国順次ロードショー。

 ドラマ作品。レスリングをやっていた青年ソーン(スクリット・ウィセートケーオ)は、教師の仕事を探していたがなかなか見つからなかった。やっと決まったのは、携帯電話も通じなければ電気も水道もきていない山奥の湖上にある水上学校であった。赴任してみると、想像以上の生活環境に驚くばかり。そんな時、その学校の前任者である女性教師エーン(チューマーン・ブンヤサック)が残していった日記をみつけたのだった。それを読むと、彼女も自分と同じく教育方法に悩み、プライベートでは失恋していたことを知る。ソーンは、いつしか自分と同じ境遇の彼女に思いを寄せるようになるが…というストーリー。
 GTH社作品。人間ドラマだがラブ・ストーリーでもあり、コメディー的要素も含まれている。とても楽しく、観終わった後にはさわやかな感動が残る作品となっている。
 物語のメイン舞台となっている、自然に囲まれた山奥の湖にある水上小学校がとても印象的だ。この作品に登場する水上学校は、実在している。場所は、タイ北部ラムプーン県リー(Li/ลี้)郡にあるメー・ピン湖(Mae Ping Lake/ทะเลสาบแม่ปิง/※ケーン・コー(แก่งก้อ)のことか?。タイ北部にあるラムプーン県の南部、ターク県との県境に位置するかなりの山奥である。タイ広しといえど、水上学校があるのはここ一ヵ所だけだそうである。
 ただし、撮影は、タイ中部のペッブリー県で行われている。ケーンクラチャン国立公園(อุุทยานแห่งชาติแก่งกระจาน)内のケーンクラチャーン湖(ทะเลสาบแก่งกระจาน)という広大なダム湖だ。この撮影地の山奥感はすごく、作品のムードを盛り上げていた。そして、この水上学校は全てセットだそうだ。だが、作中に登場してくる学校の看板や交通標識には、ちゃんと「ラムプーン県」と表示されている。
 作品の冒頭では、男性教師ソーンと女性教師エーンそれぞれの水上学校への赴任と生徒たちへの接し方が分からず困惑する様子、そして恋人との別れが交錯して描かれている。しかし、それが学校に置いてあったエーンの日記で二人が結び付くというストーリーは、とても見事としか言いようがない。また、ソーンとエーンのそれぞれの恋の行方がどうなるのかも注目なのだが、お互いに顔を知らないが会ってみたいと思っている二人が果たして巡り合えるのかという結末へのドキドキ感もすごくおもしろい。ちなみに、監督の談によると、ラストシーンは最初からあのような形にすることは決めていたのだそうだ。その後の二人がどうなったかは、観客の想像に任せるとのこと。とても感動的ですばらしいラストシーンであった。
 とにかく、この作品は小道具の使い方がうまい。日記に関してはだれもが認めるであろうが、身長の高さを記した柱の使い方も秀逸。エーンが働く学校で、ソーンが柱に記された身長と腕にあるはずの星の入れ墨を頼りに彼女を探すシーンが見事であった。
 日本語字幕では分からないが、作中には「キトゥン(คิดถึง)」という言葉がいろいろな場面で何回も登場してくる。おそらく、この言葉が本作のテーマでもあるに違いない。「キトゥン」を訳すのは難しいが、通常、「愛しく想う」というように訳す。この言葉の対象者は、恋人であったり、親であったり、友人であったりする。本作の原題にもこの言葉は使われており、対象は学校か学問に対して向けられている。
 この作品の大きな魅力の一つに、水上学校の生徒の子供たちがとてものびのびとしていい表情をしていることが挙げられる。この子たちは、全国からオーディションで選ばれたそうだ。
 作中に、ソーンとエーンの水中シーンがある。短いものだが、それなりにいいシーンであった。というのも、エーン役のチューマーン・ブンヤサックは、全く泳げなかったのだそうだ。ちなみに、撮影は10~12月に行われたとのこと。だとすると、朝晩は結構寒かったに違いない。
 主演の二人は、タイを代表する歌手&女優だ。ソーン役のスクリット・ウィセートケーオは、とても人気のある歌手兼俳優。TVのスター発掘番組「The Star」から、大スターに上り詰めた人である。彼は、TVドラマや舞台の出演はあるが劇場用映画はこれが初めて。監督によると、劇中の彼の演技のほとんどは天然だそうだ。つまり、普段でもあのような性格・・・?
 一方、エーン役のチューマーン・ブンヤサックも、タイではトップ・クラスの人気がある女優である。セクシーさでも有名な人だが、本作では微塵もそのような感じは見せていない。これが、三年振りの映画出演となる。彼女は、日本で公開された「ミウの歌(ラブ・オブ・サイアム/サイアム・スクエア/The Love of Siam)」<2007年>、「地球で最後のふたり(Last Life in the Universe)」<2003年>、日本の映画祭で上映された「ウモーン・パー・ムアン - 羅生門(アウトレイジ/The Outrage)」<2011年>、日本でDVD化された「609 (ロクマルキュウ/Buppha Ratree)」<2003年>、「ザ・パーク(The Park)」<2003年/香港>などに出演している。
 ソーンの恋人役のチュティマー・ティパナートは、ニティワット・タラトーン監督のお気に入りなのであろうか?同監督の「ディアー・ガリレオ(Dear Galileo)」<2009年>、「早春譜(シーズンズ・チェンジ/Seasons Change)」<2006年>にも出演していた。エーンと一緒に水上学校へ派遣された教師のチチーを演じたマニーラット・シーチャルーンも、なかなかかわいらしかった。彼女は映画初出演。
 主題歌を歌っているのは、25 hoursというグループだ。彼らは、いつもは楽しい曲をコミカルに歌っていることが多い。しかし、今回はしっとりと聞かせる曲なのが、変わっていておもしろい。
 興行収入は、US$3,060,661と大ヒットを飛ばした。第24回スパンナホン賞では、「作品賞」「監督賞」「脚本賞」「主演男優賞」「主演女優賞」「撮影賞」「編集賞」「美術賞」「衣装デザイン賞」「特殊効果賞」「音楽賞」「主題歌賞」「録音賞」の13部門でノミネートされた。そして、「脚本賞」「撮影賞」「編集賞」「美術賞」「音楽賞」「主題歌賞」の6部門を獲得している。
 日本の映画祭では、2014年に「第27回東京国際映画祭」で(タイトルは「先生の日記」)、2015年に「第8回したまちコメディ映画祭in台東」で上映された。日本での配給はMOVIOLA ムヴィオラ。
 ニティワット・タラトーン監督は、共同で脚本も担当している。同監督には、日本で公開された「フェーンチャン ぼくの恋人(Fan Chan)」<2003年/※共同監督>や「ターン・イェーク・ワット・チャイ(Tang Yaek Wat Jai)」<2011年/※共同監督>、「ディアー・ガリレオ(Dear Galileo)」<2009年>、「早春譜(シーズンズ・チェンジ/Seasons Change)」<2006年>などの作品がある。原題は「学問を恋しく想う」と訳すのか?

[ タイのDVD販売サイト ]



[ 参 考 ] タイ映画ライブラリー


にほんブログ村



テーマ : 映画情報
ジャンル : 映画

コメントの投稿

非公開コメント

タイ映画のDVDなら by eThaiCD .com

タイからDVDなどの取り寄せが可能です
プロフィール

asianet

Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

AD by AdMax
AD by AdMax
カテゴリ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
タイ映画 by Amazon
月別アーカイブ
ランキング
検索フォーム
リンク
ニュー・リリース作品       by Amazon
twitter
RSSリンクの表示
twitter(タイ映画)
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも一覧
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ