ベトナム戦争中に起きた、戦争犯罪の実話の映画化/「カジュアリティーズ」
アメリカ映画。ベトナム戦争もの。実話に基づいた作品。1966年、新兵のエリクソン(マイケル・J・フォックス)は、ミザーブ軍曹(ショーン・ペン)指揮する五人で構成された小隊にいた。小隊は偵察の任務に出たが、ミザーブ軍曹の指示である村で若い女性(Thuy Thu Le)を誘拐し、挙句の果てに強姦して殺してしまった。エリクソンはそれが許せず上官に相談するが、真剣に取り合ってもらえなかった。そのため、彼は正式に訴えて出ることに…というストーリー。
事件の問題点を深くえぐった作品とは言えないが、出演者たちの演技が素晴らしい。こういう役が彼の持ち味だという人もいるが、ショーン・ペンの鬼気迫る上官役はすごかった。それに対する、悩める新兵のマイケル・J・フォックスもよかった。同僚役のドン・ハーベイ、ジョン・C・ライリーやベトナム人女性役(二役)のThuy Thu Leもいい味を出していた。
この作品が製作された当時、ベトナム戦争もの作品がたくさん作られた。しかし、ベトナムでの撮影はできない時代であったので、多くの作品はタイなどで撮影されている。この作品のどの部分がタイで撮影されたのかは分からないが、プーケット県やパンガー県でも撮影されているとのこと。また、ベトナム人女性が殺される鉄道橋のシーンは、カーンチャナブリー県の「戦場にかける橋」で有名なタイ国鉄ナムトック線(旧泰緬鉄道)のアルヒル桟道橋で行われた。原題は、「戦争の死者」と訳すのであろうか?
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