日本で初めての象使いになった少年の物語/「星になった少年」

星になった少年/Shining Boy & Little Randy


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 ドラマ。動物プロダクションを経営する家庭で育つ小川哲夢。彼は象使いになることを決心し、タイの象学校で象使いへなるための修業を積む。そして、帰国し象使いとしての道を歩み始めるが…。
 実話に基づいた物語。交通事故により、20歳という若さで亡くなった象使いの坂本哲夢(1972~92年)の半生を描いている。坂本哲夢氏の母親が記したものが、原作「ちび象ランディと星になった少年」だ。私設の動物園「市原ぞうの国」をオープンさせ、園長を務めている坂本小百合さんが母親だとのこと。
 各出演者がなかなかいい味を出している。小川哲夢役を演じた柳楽優弥も適役であったが、母親役を演じた常盤貴子がよかった。作品のムードも、少し厳しい題材を扱っているにもかかわらずほのぼのとしていていい。
 だが、細かい点では多々難がある。たとえば、小川哲夢には友達がいないようなのだが、観客としてはなぜいないのかの理解ができない。そして、家庭が借金返済できゅうきゅうとしているのに、簡単にタイへ留学できたのであろうか?それと、いつの間にかタイ語も話せるようになっているし、タイへ行っても山の中の料理が食べられなかったらどうするのか? また、タイ北部のジャングルの中にはないはずの、カンボジアにあるアンコールトムのバイヨンのようなアンコール遺跡が登場してくる。それと、哲夢が象と気持ちを通わすきっかけになった滝のシーンも、説得力がない。なぜ、象があそこにいたのであろうか? また、その滝なのだが、上から撮った時にはすごく落差のあるすごい滝なのだが、横から撮った時にはタイのどこにでもあるような穏やかな滝なのだ。どうも、必要以上の意図的な演出を感じてしまう。
 作中で、象使いの同僚たちが「テツ」という発音ができずに哲夢を「テス」と呼んでいたのは、実際にタイ人が日本語の発音でとても苦労する音だ。タイ語には、「ツ」という発音がないのだ。「ス」という発音はできるが、「ツ」ができないのだ。
 チェラーイ県で象使いのまねごとをさせてもらったことがあるのだが、その時は、象に指示するのはタイ語ではないと言われ、実際にそうであった。その時の象使いがタイ人であったかどうかは分からないのだが、象を扱う少数民族の言葉を使うということらしい。だが、本作では、象への指示はタイ語が使われていた。象使いがタイ人だからなのか?
 さて、ノンフィクションという分野の作品はその全ての作品に言えることなのだが、どこまで事実に沿って描かれているか分からないという点が難しい。観客としては、どうしても映画の内容が全て真実だと思ってしまう傾向がある。この作品も、どうも細部は実際とは違うらしいのだ。
 作中では象学校があるのはチェンマイ県北部となっていたが、TAT(タイ国政府観光庁)によると、撮影されたのはラムパーン県のタイ象保護センター(Thai Elephant Conservation Center)だそう(チェンマイ県メーリム郡にあるメーサー・エレファント・キャンプとチェンダオ郡にあるチェンダオ象訓練センターという説もある)。実際に坂本哲夢氏が入学したのは、チェンマイ県の「チェンダーオゾウ訓練センター」とのこと。



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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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