福岡市総合図書館映像ホール・シネラで上映される「ムーン・ハンター」

福岡市総合図書館映像ホール・シネラで上映される「ムーン・ハンター」


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 福岡市総合図書館映像ホール・シネラで上映される「ムーン・ハンター(The Moonhunter)」<2001年>です。

 ノンフィクション作品。実在の人物である学生運動家セークサン・プラスートクン(パーヌ・スワンノー)と後にその妻となるチラナン・ピットプリチャー(ピムパン・チャンタ)を通し、1973年10月14日にバンコクで起こった「血の日曜日(10.14事件)」とその後の彼らの姿を描く。事件後、彼らはフランスから中国を経由し、ラオス北部の共産主義キャンプで軍事訓練を受ける。そして、タイの山中でゲリラ活動に参加するが、時を経るに従いプラスートクンと幹部らとの意見の対立が明らかとなる。プラスートクンとピットプリチャーは幹部らとは考え方が相容れないことが分かり、タイ政府に投降することに・・・というストーリー。
 ファイブ・スター・プロダクション作品。「血の日曜日」を描いた作品なのかと思ったらそういうわけではなく、メインはその後のプラスートクンらの活動だ。プラスートクン自身が、バンティット・リットティコン監督と脚本を共同執筆している。どこまで事実に忠実に描かれているかは分からないが、ゲリラ活動中のタイ軍との戦闘シーンはたった一度しか出てこない。この部分を詳しく描いてしまうと、タイのデリケートな部分である近・現代史を描いているので、作品の公開はできなかったのかもしれない。とはいえ、本作を大手のファイブ・スター・プロダクションが公開したというのはすごい。一体どれだけの観客が入ったのであろうか?
 作品の部分部分で挿入されているニュース・フィルムらしきものは、当時のものなのであろうか?ストーリー的には内容を描き切ったと言い切れない気がするが、映像に迫力があっていい。もう少し、山中に潜んでのゲリラ生活の大変さを出せたらよかったのだが。英語字幕は付いているが、セリフが多いので外国人がついていくのはかなり大変だ。作中では主人公夫婦は男の子を一人主産しているが実際には双子で、政府の勧告に従い投降したのはウタラディット県であったようだ。
 プラスートクンを演じたパーヌ・スワンノーは、日本でDVD化された「メテオ・クラッシュ(Meteor)」<2004年>などに出演している。彼は、本作が映画初出演。甘いマスクながら、迫力のあるなかなかいい演技を披露している。ピットプリチャー役のピムパン・チャンタも美人で、主演は美男美女のコンビということになる。彼女の映画出演は、本作一本だけのようだ(2014年2月現在)。
 劇中でもその様子が描かれているが、チラナン・ピットプリチャーは有名な詩人。第25回スラサワディー賞では、最優秀作品、監督、脚本、撮影、録音賞を受賞している。日本では、「アジアフォーカス 福岡国際映画祭 2002」で上映された。
 バンティット・リットティコン監督には、日本でDVD化されている「メテオ・クラッシュ(Meteor)」<2004年>や「ブンチュー(Boonchu)」シリーズのパート1~9以外に、「サワッディー・バンコク(Sawasdee Bangkok)」<2009年>の中の「マー・ハー・ナコーン(Mahanakorn)」、「ミス・ユー・アゲイン(Miss You Again)」<2009年>、「マグニフィスント・ファイブ(The Magnificent Five)」<2006年>、「イン・ザ・ネーム・オブ・ゴットファザー(In the Name of Godfather!)」<2003年>、「サターン(Satang)」<2000年>、「シード(The Seed)」<1987年>などの作品がある。英題の「ムーンハンター」とは「月を狩る人」という意味で、転じて「狩ることができない月を狩ろうとする=とても実現することができないことをしようとしている」という意味らしい。原題は「10月14日、人民の戦争」という意味。

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Author:asianet
 初めてタイ映画を見たのは、東京の渋谷で行われたタイ映画祭。そこで「サラシン橋心中」など社会派作品を見てタイ映画もやるもんだと思ったのですが、その次にタイ映画に出会ったのは何年も後のことで国際線の飛行機内でやっていた「マッハ」。これすごいぞと思ったのでずか、そこまででした。そして仕事の関係で「アタックナンバーハーフ」を見なければならなくなり、いつの間にかタイ映画に病みつきに・・・。

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